第1話 狂気の人形


セッション1 集結!九人の冒険者


GM:起立!これよりセッションを始めます、礼!着席。まずは自己紹介してよ。
プレイヤーA:まず私からですか?私はですねぇ、単なる傭兵ですよ。
プレイヤーH:お名前は?
プレイヤーA:エフ・インバースですよ。それと、今回は無口にいきますから。
プレイヤーG:いつもだろ。
エフ:違いますよ。
GM:ハイ、次。
プレイヤーB:私はコレガー・アンモ。ナイトです。(「これがアンモナイト」と引っ掛けているらしい)
一同:(笑)
プレイヤーC:どこの出身ですか?
コレガー:ここ(ライデン)です。
プレイヤーC:私の自己紹介といたしましょう。ハッハッハといきなり笑いだす。私の名前はレギオス。
プレイヤーF:レギちゃんって呼んでね。
レギオス:ほんでもって私は生まれの記憶はないのですが、育ちはカノンの出身でございます。
プレイヤーF:1分前の記憶も持ってないの?
レギオス:生まれの記憶と言ったはずです。
プレイヤーD:私かな?私はスカウトのジェフリー・ブラウン。ジェフで結構だ。あのー、最初に断っておくんですけど、僕みたいなのを雇ってもまともに戦えない戦闘要員だからね。それともう一つ。僕はとある組織に追われているからね、そのことは覚えていてくれたまえ。
プレイヤーE:どうも、チャカ・カーンと申します。
レギオス:生まれは?
チャカ:ライデン。
レギオス:育ちは?
チャカ:育ちは……ライデン(笑)。
プレイヤーG:肝心の宗教は?
チャカ:宗教はチャ・ザ。
プレイヤーF:トトと申します。職業はマイリーのプリーストをやっております。過去をと申しますと、マイリーの神殿の前に親に捨てられていたのを司祭様に拾われ育てられてきました。
エフ:「トド」だって?(笑)
トト:「トト」だからね!言っとくけど!
GM:(笑いながら)さあ、どうぞ。
プレイヤーG:私の名前はパラスと言います。えー、マーファを信じております(ややこしいからマーファのプリーストと言えよ!)
レギオス:カーディスじゃなかったの?
パラス:し、失礼な!えー、親はシューティングスターに殺され……(GM注:こいつのキャラクターの親は大抵誰かに殺されている。パターンとはいえ勝手に殺されてはたまったものではない)
プレイヤーI:豪快な。なんとなく嬉しい?
パラス:そして自分はレイリア殿に助けられ、マーファを信じるようになりました。
レギオス:涙なしには語れない。うぅっ。
GM:本人は泣いていないぞ。次行こう。
プレイヤーH:僕の名前はレーン・アルフォンスっていうんだ。クラスはシャーマンをやっているんだ。僕はパラス兄ちゃんに引っ張られてここに来たんだ。
エフ:僕、何歳だい?
レーン:僕16だよ。
トト:本当に合いの子は16になってもこんな事しか言えないんだから。
レーン:このおねぇちゃん怖いんだよー。あのー、そこのナイトの…
エフ:ウォーリアーです。虚弱体質の……(彼はLPが10しかない)
レーン:たちと一緒に精霊力の勉強をしに来たんですけど、ちょっと違う所に来てしまったみたいです。
GM:正解だ。最後行こう。
プレイヤーI:名前はウィリアム・ランドールといいます。歳は18です。えー、職業は見た通り、この杖を見たら解りますよ。
一同:わかったぁ!盗賊だぁ!!
ウィリアム:違う!ウィザード!出身はアラニアの首都アランです。ウィザードカレッジ出身です。頭もいいんです。
トト:本当?1+1は?
ウィリアム:(自信満々に)答えは3だぁ!
一同:(爆笑)
GM:という訳で、皆さんは今ライデンの酒場『海龍亭』にいます。今はまだ出身地が同じ者同士仲良くやってくれ。
一同:ギャアギャアギャアギャアギャアギャア
エフ:♪うだだーうだだーうだうだだー
GM:(ご乱心じゃ!ご乱心じゃ!)えー、モチロンここは冒険者の店も兼ねていますから、いろいろ張り紙なんかが貼っていたりします。それで、ある日主人が一枚新しい紙をぺらっと貼った。
ウィリアム:何ですか?
GM:(張り紙の内容を読み上げる)ラスター公を捕らえた者には、その生死を問わず100,000G進呈と書いてあるよ。
パラス:おーい、GM。
GM:うん?
パラス:(レギオスを指して)捕まえたよ。
GM:ラスター公をだよ?
パラス:だから捕まえた。
GM:(アホか!)……ラスター公の似顔絵ついてるから、違うって!
トト:(またレギオスに)何ていう名前?
レギオス:ラスター公ではありません、レギオスです。
エフ:GM、この四人じゃ心細いので仲間を探します。
GM:なるほど、どうぞ。この店はまだ昼間といこともあって、他の客は仕事に出て行っていませんね。今ここにいるのは九人だけという、何てご都合主義な。
一同:おぉー(感心することでもない)。
レーン:ねーねー、今うちのパーティーで足りないのはどんな職業だった?
エフ:うん、ウィザードがいない。ソーサラーがいない。スカウトもいないしねぇ。
レーン:プリーストだけは腐るほどあるんだが(笑)。
一同:(笑)
パラス:悪かったなあ!(おぉ、悪いぞ!)
トト:悪かったわねえ!(君は悪くないぞ)

 実はこの九人中、プリーストが三人もいるのである。キャラメイクの時に「どうしてもプリーストになりたい!」と駄々をこねた奴等全員でプリーストになった。普通は二人いれば充分なんだが。

エフ:よし!声をかけますよ。
レーン:まずスカウトらしき男とウィザードらしき男に。
パラス:GM、チャ・ザに話し掛けます。
トト:二人で話し掛けます。
GM:何て言うの?どうぞ。
チャカ:へい、いらっしゃい!(笑)
ジェフ:おまえはバーテンダーか!
エフ:あのなあ、これリプレイ落とすねんからなあ。
GM:その通り。みんな恥づかしくない行動してよ。他の人の行動は?
コレガー:ちびちび飲んでいる。
パラス:もうプリースト同士で仲良くなっている。
GM:そのうち君達は酒を酌み交わすほどの仲になったところでと、
レーン:おぉー、ここら辺は飛ばしまくりのGMご都合主義ときたもんだ。
GM:さてと、その時観音扉を開けて、一人の男が入ってきましたよ。
       ジャジャーン!
ジェフ:何なんだ、その男は?
GM:その男は……見た限りでは商人風だね。
トト:ターバン巻いているの?
GM:まぁね、髭をはやしていて。
トト:ドラ○エ3の商人!
GM:まあ、そう思えるかもしれないが…すらっとしていて目つきの鋭い商人。さて、この男はカウンターの方に行く。マスターに話し掛けているようだ。
ウィリアム:聞き耳を立てます。
GM:盗賊スキルどうぞ。
ウィリアム:カラコロ……成功。
ジェフ:私も盗賊スキルで……あ、失敗した!
一同:盗賊だろー!
レーン:なあなあ、その男の体つきを見る。
GM:それじゃあ、スラッとしていて…
レーン:だから、割と鍛えているような感じに見える?それとも何回か戦ったことがあるように見えるか、普通のおっさんか。
GM:第六感どうぞ。
レーン:……22、成功。
GM:成功だね、結構場数は踏んでいるんじゃないかと思われる。
レギオス:帯剣は?
GM:腰にカトラスをつけている。
レーン:ちょっと怖い。
GM:という訳で、話の内容を伝えます。

 商人の話は、隊商の護衛を雇いたいのだが、という事です。この話にマスターは冒険者を斡旋するという、典型的な『振り』です。まず、男はカウンターのウィリアムと接触を図ります。
GM:ウィザードの人にお酒が一杯出されますよ。
ウィリアム:飲む。
トト:毒入りだったらどうするの!
GM:(おいおい、ここは普通の酒場だぞ)マスターが「あちらのお客様からです」と言う。
ウィリアム:うーん、どうしよう。声は一応かけましょう。「やあ」
一同:(笑)
レーン:こういうのは、「こんなの頂ける筋合いではありません」とか言って断るものだぞ。
ウィリアム:「何用かな?」
GM:「私はガルディという商人なのですが、ちょっと隊商の護衛に人を頼みたくてねえ。どーだい、君、もしかして一人旅?」
ウィリアム:ほっとけ!
GM:「まぁ、どうですか?護衛の仕事はいりませんか?」
ウィリアム:「ギャラはいかほど?(笑)」
パラス:(ウィリアムを見て)どのキャラクターでも一緒だな。
エフ:まあ、地が出るんかなあ。
GM:まあ、君の方をジロジロ見ると「成功報酬200GPでどうでしょう?」
ウィリアム:「なかなかいいね、乗ろう」
GM:「じゃあ、明日の朝、またここに集まってくれたまえ。それじゃあ頼んだよ」と言うと、他の人の所に行く前に、「その酒は毒は入っていないから安心して飲んでくれたまえ」と言う。
ウィリアム:「あ、どうも」

 さて、ほっぽっておかれた他のパーティーは勝手な話に花を咲かせている。そんな中にGMはアタックをかけるのでありました。

GM:「ちょっとすいません。お話中失礼します。私ガルディという商人ですが」と、さっきの男が君達に話し掛けてきた。
チャカ:まぁ、続けたまえ。
GM:態度が『L』な奴だな。(注=態度がでかいこと)
レーン:「はい、何でしょう?何か御用でしょうか?」
GM:「あのー、あなた達冒険者のようですね、見たところ」
レーン:「いや、単なる旅の者」
パラス:「布教活動を行っております」
トト:「修行みたいなものです」
GM:「じゃあ、修行の一環として、ちょっと私にその力貸してくれませんか?」
エフ:さすが商人。
コレガー:手もみをしながら(GMは本当に手もみをしていた)。
トト:「何をするのですか?」
パラス:「私の力でよかったら」
GM:「有難うございます。さすがはマーファの司祭」
トト:あんたも相変わらずだねえ。
レギオス:「引き受けましょう。私に任せなさい。はっはっは」
コレガー:「私も引き受けましょう。報酬はいくらで?」
エフ:「報酬の前金頂けますか?」
GM:「まあ、報酬が200GPですから、とりあえず前金で100GP渡しましょう」
パラス:プリースト三人衆、OK。
GM:他の方はどう?
レーン:あんまり乗り気じゃないんだけど。裏がありそうで。
GM:「とんでもありません」
レーン:「何で我々みたいなのを雇って、成功するか失敗するか解らないのに先に金渡すんですか?」
GM:だって先に金が欲しいと言うから…
エフ:私が要求したんです。
レギオス:貰えるものは貰おう。
コレガー:「仕事の内容は?」
GM:(よくぞ聞いてくれました。仕事の内容も聞かずに引き受けるなよ)「実はですねぇ、ジンガム男爵領という所まで護送してほしいんですよ」
エフ:「何を?」
トト:「誰を?」
レーン:あの、ちょっと。私まだ諒解していないんですけど。
トト:合いの子、行くんでしょ。本当に意気地なしなんだから(GM注=レーンは風の部族と炎の部族の合いの子なのだ)。
レーン:だから女なんて嫌いなんだ。
GM:「男爵様の屋敷で働きたいという女性を届けるんですよ」
トト:「女?何人?」
GM:「まあ、五人くらいです」
エフ:「馬などは用意してくれるのですか?」
GM:「こちらで馬車は用意しているので、あなた達の徒歩の速さに合わせて行きますよ」
トト:「私乗っちゃいけないの?」
GM:「ご遠慮くださいな。やはり護衛ということで、馬車に乗っていては急にモンスターが出てきても対応が遅れるでしょう」
トト:同じ女でしょ!向こうも歩けばいいのに!
GM:「まっ、よろしくお願いしますよ。こちらも商売ですから」
エフ:「えーと、その護送するということは、その女の人達は誰かに狙われる理由なんかある訳ですか?」
GM:「やっぱりジンガム男爵から頼まれたものですし、まあ、商売は信用が第一ですから、傷物をお渡しするのはちょっと…」
レギオス:そんで、そこの街何ていう名前だっけ?
GM:ジンガム男爵領。
レギオス:「そこまでは何日くらいの予定で着くんですか?」
GM:順調にいけば4日で着くと言っている。
レギオス:まあ、これは一週間と考えた方がよさそうだな。
レーン:「ちょっと立ち入った事聞きますけど、この商売って着いてから貴方が男爵から報酬を頂く訳ですか?それとも、もう?」
GM:「いえ、まだ貰っていませんが。とりあえず自腹を切ったということで」
レーン:なるほど。
この後、質問や値上げ交渉等あったが、とりあえず明日の朝酒場前に集まるという事になった。更にレーン、ウィリアムからは男爵に関する情報収集をするという宣言があった。
GM:えーと、ジンガム男爵の事だったよね。ふーん、対人スキルでも振ってよ。
ウィリアム:せやっ!……失敗(威勢だけはいい)。
レーン:失敗。
GM:じゃあ、ジンガム男爵については何も…
ウィリアム:あ、集中力!
GM:集中力ロールどうぞ。
ウィリアム:カラコロ…成功。
GM:ジンガム男爵は、『マリオネットのジンガム男爵』と言われている。何と言っても人形集めが大好きで、いつも少女の人形を肩に抱いているからね。
ジェフ:誰かに操られているのかな?

上へ