プロローグ

ここではない場所、今ではない時、遥か遠い異世界“フォーセリア”の南にロードスという名の島があった。ニース司祭は次の様に語る。
『神話時代の最後、光の神々と暗黒の神々との戦いが勃発しせり。この戦いにおいて光の神に属し、平和を愛する大地母神マーファ対、暗黒神の中で破壊を司る狂気の女神カーディスとの戦い、熾烈を極めたり』
『両者は激しく戦いながら、いつの間にか当時北の大陸と陸続きであったこのロードスの地にたどり着き、そこで両者共に倒れり。マーファはアラニアの地にて、カーディスは暗黒の島マーモにて朽ち果てたり。暗黒の島、魔物跳躍する地となるは、肉体滅びてなお残らんカーディスの邪なる気のためであろうや。その邪悪他に伝わるを恐れたマーファ、最後の力を持ちてロードスを大陸より切り離したり。其が証こそライデンの西にのびる大直崖なり』

 そして今、ロードスに新たなる秩序が作られていた。アラニアでは“兄殺し”王弟ラスター公が、臣下であったノービス伯アスモンに破れ、何処かへ逃走。モスでは金竜マイセンがハイランドの公子レドリックを新たなる主人と認めモス統一へと向かった。同じ頃カノンでも、山賊に身を窶していたカノンの第三王子レオナーがマーモに対して挙兵。この動きを知ったヴァリス・フレイムでも兵を出し、マーモ軍駆逐作戦を展開。ついにマーモ軍はカノンの地より撤退し、平和が訪れたかのように見えた。
 そんな中、九人の冒険者たちが星に導かれるように自由都市ライデンに集まった。彼らを待ち受ける暗雲とは?

 グループRMDが贈る一世一代の大歌劇『ロードス島列伝』、ただ今より開幕です!