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おしえて!乳酸菌LS1
〜乳酸菌LS1タブレットについてのご質問から〜

 乳酸菌LS1は、お口の中の善玉菌と悪玉菌のバランス改善にアプローチして歯周病・むし歯・口臭の予防に働き、あたらしいオーラルケアの可能性が期待されています(フローラコントロール詳しくはトピックスへ)。

 当院では、歯科専用乳酸菌LS1配合タブレットの取り扱いを平成16年3月より開始し、以来たくさんのご質問をお受けしました。

 使い方のちょっとした疑問から細菌学的なお話まで様々で、乳酸菌LS1に関心をお持ちの皆さまにもきっと参考になるのではと考え、この中のいくつかをトピックスでご紹介することにします。


歯科医院専売の
オーラルヘルスタブレット
(ライオン社)
〜 Q&A 〜
【乳酸菌LS1ってどんなもの?】
Q&A1:「乳酸菌LS1って、ヨーグルトの乳酸菌とはどう違うの?」
★Q&A2:「乳酸菌LS1をたくさん摂ったら、お口の中が酸性になりませんか?」
★Q&A3:「乳酸菌LS1が歯周病菌を殺すのですか?
         抗生剤みたいに耐性菌とかができませんか?」
★Q&A4:「乳酸菌LS1はずっと摂らなければならないのでしょうか?」

【乳酸菌LS1タブレットについておしえて!】
★Q&A5:「どうやって食べたらいいですか?また、いつ食べるのがいいですか?」
★Q&A6:「
一日にどれくらい食べると効果があるの?」
Q&A7:「こどもも食べていいですか?」

Q&A1:「乳酸菌LS1って、ヨーグルトの乳酸菌とはどう違うの?」
 乳酸菌LS1はお口の中の歯周病菌を減らして細菌のバランスを整えてくれる、お口で働く乳酸菌です。
 一方、ヨーグルトに含まれているいろいろな乳酸菌はそのほとんどが腸内で働くものです。
 したがって、ヨーグルトをたくさん食べても、乳酸菌LS1のようにお口の中での良い作用は期待できません。それぞれ働く場所が違うのです。

★Q&A2:「
乳酸菌LS1をたくさん摂ったら、お口の中が酸性になりませんか?」
 乳酸菌は、糖分を分解して乳酸を作る菌です。
 乳酸菌LS1も乳酸を作りますが、ある程度の濃度以上の乳酸があると自らが死滅する性質を持っています。
 したがって、限りなく乳酸を産生して口腔内をむし歯になりやすい酸性の状態にすることはありません。
 臨床試験でも、お口の中の唾液のpHが酸性やアルカリ性に傾いていた人が、乳酸菌LS1を摂ると中性にもどると報告されています。

★Q&A3:「乳酸菌LS1が歯周病菌を殺すのですか?
       抗生剤みたいに耐性菌とかができませんか?」
 乳酸菌LS1は、もともとお口の中にいます。
 たくさんの乳酸菌LS1を摂ることで歯周病菌の数は減りますが、お口の中全体の菌の総数は変化しません。善玉菌と悪玉菌のバランスを変えることによって、悪玉菌の働きを抑えて有害な物質が作られるのを防ぐのです(プロバイオティクスと呼ばれます)。耐性菌は出現しません。

 
一方、アンチバイオティクスといわれる抗生剤は、病原菌を「やっつける」抗菌作用をもっており、このお陰で多くの感染症患者さんの命が救われています。
 
しかし、病原菌だけでなく善玉菌まで「皆殺し」にしたり耐性菌といって抗生剤が効かないあらたな菌が現れたりと、私たちの体に弊害をもたらしてもいます。

 どなたのお口の中にも、ある一定の数の常在菌がいます。この中には様々な菌があり、大きく善玉菌と悪玉菌のグループに分けるとします。
 イス取りゲームに例えてみましょう。善玉菌の一つである乳酸菌LS1が多くのイスに座れば、悪玉菌の座るイスが少なくなり、結果的に悪玉菌グループはしょぼんとします。お口の中の菌のバランスを変えるというのは、善玉菌グループと悪玉菌グループの勢力の強さをコントロールするということです。
 これに対して、抗生剤はイスに座ろうとする菌そのものを攻撃して減らしてしまうのです。善玉菌と悪玉菌両方がやられてしまうこともあります。そして、しばらくするとあいたイスに別の菌が座ろうとします。そのとき、「またやられるのはヤダなあ〜」と少し知恵をつかって鎧を着て登場する、それが耐性菌です。
 二つの違い、わかりましたか?

★Q&A4:「乳酸菌LS1はずっと摂らなければならないのでしょうか?」
 乳酸菌LS1は歯周病由来の口臭を抑える働きがあります。
 ただし、一度お口の中に数が増えても、しばらく乳酸菌LS1を補給しないと元の状態にもどるようです。
 したがって、歯周病の治療とともに、ハグキの状態が良くなるまではなるべく乳酸菌LS1を継続してお使いいただくと効果的です。
 
★Q&A5:「どうやって食べたらいいですか?また、いつ食べるのがいいですか?」
 タブレットは、生きた乳酸菌LS1を特殊な製法で乾燥して、いわば眠らせた状態にしたものです。
 かまずにお口の中でゆっくり溶かしてお召し上がりください。
 お召し上がりは、ご自身に合ったタイミングで結構です。お口の中の菌の活動が活発になる食後に一粒ずつ、あるいは通勤の車の中で一粒、というのはいかがでしょうか。生活のリズムの中で毎日続けられるようなタイミングをみつけてください。

★Q&A6:「一日にどれくらい食べると効果があるの?」
 歯科医院専売品「オーラルヘルスタブレット(ライオン社)は、1日に約3粒で効果があります。
 これ以上召し上がっても問題ありませんが、使われているソルビトールという甘味料の影響でまれに食べ過ぎるとお腹が緩くなる場合がありますのでご注意ください。

Q&A7:「こどもも食べていいですか?」
 お子さまも召し上がっていただいて結構です。
 乳酸菌LS1は歯周病菌による口臭を抑えるとともに、むし歯の原因菌であるミュータンス菌の働きにも作用し、むし歯予防の効果も期待されています。
 なお、お摂りいただく量のめやすは大人と同じ1日3粒ですが、まずは1粒からお腹の調子をみてお試しください。
 また、お味はミント味となっていますので、食べられるかをお子さまと事前にご確認ください。

【終わりに】
 今回は皆さまから寄せられたご質問をもとに、乳酸菌LS1タブレットについての情報をお伝えしました。
 これ以外にも疑問点などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

 新しいオーラルケアのアプローチである乳酸菌LS1、ぜひお口の健康増進にお役立て下さい。


※当院では、歯科用「オーラルヘルスタブレット」(ライオン社)を販売しています。
 商品については「おかもと歯科の店」でご紹介しています。

※平成24年に歯科用「オーラルヘルスタブレット」は名称改定があり、乳酸菌の通称「LS1」は正式名称の「TI2711」の表記となりました。菌や配合には変更ありません。
 

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