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〜新機種エリート、どこが良いのか悪いのか!?〜 |
これまで日本で正規に販売されていたのはソニッケアー4000シリーズのみでしたが、ついに全く新しい機種「エリート」が登場しました。 今後4000シリーズは、当院でお薦めしているウルトラコンパクトブラシ(5列の植毛)1本付きの「ソロ プロ」のみが、名称を「アドバンス」と変えて引き続き販売されるようです。つまり、ソニッケアーは国内では大きく分けて2シリーズ販売されることになります(平成15年10月時点ではソロプロも販売しているので、3シリーズとなる)。 今までとはブラシ、本体の形状や機能が顕著に変化した「エリート」。果たしてお薦めできるものなのか、当院スタッフによる実際の使用感も含めて検証したいと思います。 まだ新機種なだけに、実際にお使いになった方のご意見・ご感想は今後追加して更新していきます。皆さまの率直な声をお待ちしています! ※以下の比較中の「従来のソニケアー」「従来品」は、4000シリーズおよびアドバンスを示します。 ※当院では歯科医院専売の「エリート7800、9800」を取り扱っています。 |
ソニッケアー エリートはこんなふうに変わりました! | ||
形状の比較 | ||
1.ハンドル本体 従来のソニッケアーと比べて、ハンドルがスリムになった。また、グリップは滑りにくいよう加工されている。 さらに、重さは30%軽量化。 従来品は本体とブラシ合わせて252gあったので、他の電動歯ブラシと比べてもやや重かった。エリートは約170gとなって、握りやすく、長く使っていても疲れにくいといえる。 ただ、従来品に比べてブラシの振動がハンドルから手に伝わりやすい感がある。 2.ブラシネック エリートのブラシネックは細く長くなり、写真のようにハンドル部分からやや角度がついて前傾している。 この傾斜によってブラシの届きにくい奥歯にも入れやすくなっている。 |
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従来のソニッケアー(ウルトラコンパクトブラシ、左)と エリート(右)のブラシ形状の比較 |
3.ブラシの形状 【ブラシカバーが無くなった】 従来のソニッケアーが他社製ブラシと大きく異なる特徴の一つであったブラシヘッドの背面板(ブラシカバー)が無くなった。 これによってブラシの厚みはコンパクトになっている。 ただし、従来品ではブラシの動きは直接頬や唇に触れることがなかったのに対して、エリートではネックから一体となっているため、振動が直接伝わってくすぐったい感じはやや強い。 背面板が無いことは他社製品と同様であるので、使い慣れれば大丈夫。また、後述するが、ブラシの振動数を半分に落としたスローモードに切り替え可能なので、慣れるまでは低回転で使うこともできる。 しかし、当院に寄せられたご意見の中に、音波歯ブラシ ドルツ(松下電工製)では振動がくすぐったくて使えなかったお子さんが、ソニッケアー(従来品)では抵抗無く使えた、という声があったため、その利点はエリートでは少なくなった。とはいっても、ドルツよりは唇や頬に感じる振動は優しい(スタッフが実際に使った感想)。 【ブラシサイズは2種類登場】 エリートのブラシは、平成18年、毛が10列あるレギュラーブラシ(左写真の右側)に、7列のミニブラシが加わって、2種類になった。 ブラシの厚みは若干薄くなったが、レギュラーブラシの大きさは従来のウルトラコンパクトサイズブラシより大きい。どちらかというとかみ合わせのきれいな歯列にはフィットするが、歯並びの凸凹が強い方には不向きと考えられる。 中学生以下のお子さんやお口の小さい女性には、7列のミニブラシが適している。 【ブラシの毛質とカットに変化あり】 ヘッドの上下はソフトブラシ(グリーン)、左右がエクストラソフト(ホワイト)、中心がスーパーソフト(ブルー)の3種の毛束を組み合わせている。全体にソフトな毛質となって、磨き心地は柔らかい。 しかし、ブラシの毛は横から見て大きな二つのアーチ状にカットされており、この形態は「歯列のアーチに沿いやすい形状」とされているが、必ずしもすべての歯面にフィットするとはいえない。 例えばブラシを軽く当てた場合、平坦な前歯ではアーチのとがった部分しか当たらない。さらに、一般的に上顎の前歯の裏側はくぼんでおり、そのくぼみの深い歯ではブラシのとがった部分がわずかに触れるだけと考えられる。 従来のブラシは横から見て凸型のカットが施されていたため、くぼみには当てやすかった。 下顎の前歯の裏も、エリートでは毛先の一部しか当たらないのでやや磨きにくい感がある。 エリートの3種類の毛束が実際に効果的に機能するかは疑問である。 とはいえ、奥歯の最後方の面を磨く際には、ブラシ上端のグリーンの毛束が非常に当たりやすい。従来品ではブラシを奥の面に回しこんで磨かなければならなかったものが、楽に当てられるように改良されている。ヘッド先端の形状が小さくなり、ネックが細いこともあって、親知らずまで楽にブラシを当てて磨くことが可能となっている。 |
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ブラッシング機能の比較 | ||
エリート(右)には、従来品(左)になかった スピード切り替えボタン(グレーのボタン)が付いている |
1.ブラシの動き ブラシの振動数は毎分31,000回転であることは従来品、エリートともに変わらないが、ブラシの動く幅に若干違いがある。 従来のブラシは約7ミリの幅で振動していたが、エリートのブラシは約5ミリの幅で動くとされている。したがって従来品よりは少し優しい動きになった。 また、振幅が若干小さくなったことで必要なところに丁寧に当てられるようになったためか、プラーク除去率は従来品より10〜20%向上したとされている。今までブラシの動きが激しくて当てにくかったところも、毛束がソフトになったこともあって、じっくり磨ける。 その上で当てるだけで「楽に磨ける」といううたい文句はちゃんと当てはまる。 なお、実際の使用感では、ブラッシングスピードLOWのときのみ従来品と振動幅の差を感じた。 2.ブラッシングスピード 従来品ではブラッシングスピードは一定(毎分31,000回転)だったが、エリートでは2段階に切り替え可能。しっかり歯垢を落としたい場所ではHIGHスピード、デリケートな部分ではLOWスピード(回転数50%)でブラッシングできるため、磨き心地の優しさを求めやすくなっている。 |
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その他 | ||
1.リチャージインディケーター充電量が一目でわかるインディケーター付き 従来品ではなかった、バッテリーの残量と充電状態が一目でわかるインディケーターが付いた。 これまで、後どのくらいバッテリーが残っているのかわからずなんと無しに不安を感じたり、ハミガキの途中にブラシの動きが止まってしまうなどを防げるので、これは非常に便利である。 2.ハンドル&ブラシホルダー付き 壁に取り付けるホルダー付き。 |
まとめ 〜実際に従来品とエリートを使い比べて〜 |
ソニッケアー4000シリーズとエリートを使い比べて一番大きく違ったのは、臼歯(奥歯)の磨き心地である。 従来品で磨くときは、親知らずまである大臼歯、特に上顎は頬側、下顎は舌側の磨き残しがいつも気になっており、メーカーに「適切な磨き方はないのでしょうか?」と問い合わせたくらいであった。頑張ってブラシを当てようとするが、親知らずの最後方面までは届かないので、プラウトによる仕上げ磨きを追加していた。 ところが、エリートはブラシの形状が奥歯に当てやすく、ヘッドの上下に植毛されたソフトブラシ(グリーン)が確実に歯面に当たる。磨いた後に臼歯までツルツルで爽快! 逆に前歯は特に裏側で当てにくい感がある。下顎の前歯は小さいので、先端のソフトブラシ(グリーン)しか当たらない点は残念である。歯並びの凸凹が強い方にとっても、ブラシの毛先の一部しかあてられないことになるだろう。 つぎに取り上げたい機能は、充電状態を知らせるインディケーターである。単なる安心にすぎないけれど、これがついたお陰でソニッケアーが「生きてるか、死んでるか」がわかる感じでうれしい。 ブラッシングスピードを切り替えられる点も、振動が苦手な方には便利な機能である。丁寧に磨きたいときに振動を半分に下げると、ゆっくりブラシを当て続けてもハグキの痛みなどが生じにくい。 かつて私と歯科衛生士まよちゃんがドルツ(松下電工)を口に入れて試す機会があったが、振動が唇や頬にくすぐったすぎて「これは使えない…」という感想になった。エリートは形態がドルツに似ているのでもしや同じではないかと心配していたが、くすぐったさはドルツに比べて少なく、ネックが細いためか予想以上に優しい当たり心地であった。 まとめると、ソニッケアーエリートは便利な機能がついて使いやすくなり、奥歯を丁寧に磨きたい方、比較的歯並びの良い方にお薦めできるといえる。 ただし、歯並びの凸凹が強い方やお子さまにはレギュラーブラシではブラシ形状が大きすぎると考えられ、ミニブラシの入っている9800をお薦めしたい。 (文責:副院長 岡本千春) |
注意事項 | |
※従来のソニッケアーとエリートは全く互換性が無いため、替えブラシはそれぞれ専用の物しか合いません。充電器についても同様ですのでご注意ください。 ※エリート7000シリーズには、市販品(大手百貨店等での販売用)として7300、7500、7600があり、歯科医院専売として7800があります。 エリート7300(定価16,800円)には上記で説明するブラシの振動数切り替えおよびバッテリーのインディケーターが付いていません。 エリート7500(定価18,800円)は当院で扱うエリート7800の機能・内容とほぼ同様で、7600(定価21,800円)はこれに替えブラシがもう2本追加されています。 エリート7800と他との違いは、ブラッシングの方法やコツが掲載されたブラッシングガイドCD-ROMが添付されていることにあります。またお値段は定価16,800円で、ほぼ同じ機能と内容の7500に比べてお安くなっています。 レギュラーブラシに加えてミニブラシが入ったエリート9000シリーズも同様に数機種あり、当院で扱う9800は歯科医院専売品です。 ご購入を検討なさる際は、どの機種かを注意してください。 市販品についての説明はソニッケアーオフィシャルホームページhttp://www.sonicare.ne.jp/index.htmlをご覧ください。 |
おかもと歯科では、電動ハブラシをお使いのあなたからのご意見・ご感想をお待ちしています! どのメーカー、どの機種でもかまいません。 場合によっては当ホームページで掲載させていただくこともあります。 どしどしメールください! (投稿ポスト) |
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