「目の前の一人」を幸福に
22年01月30日

凜とした冬の青空の下、咲く菜の花の黄色がまぶしい。2002年(平成14年)2月、池田大作先生が熱海市の静岡研修道場を訪れた際に撮影した。

2月ごろから咲き始める菜の花の鮮やかな色彩は、春への希望を抱かせる。先生は、かつて詠んだ。「菜の花も 春だ春だと 立ち上がる」。そして“我らも勝利の春に向かって、多彩な友情の花々を咲かせたい”とつづった。
本年は、1952年(昭和27年)に池田先生が恩師・戸田城聖先生の願業・75万世帯への突破口を開いた「二月闘争」から70年。私たちも人生の希望の季節へ、共に励まし、友情の大輪を咲かせよう。
池田先生の言葉
なぜ、語り掛けるのか?
それは、
「目の前の一人」を
幸福にするためである。
これが釈尊以来の
仏教の根本精神であり、
そして、末法の御本仏・
日蓮大聖人に貫かれ、
わが創価学会が
受け継いでいる
仏の根幹の願いである。
「伝統の二月闘争」は、
地涌の使命に目覚めた
一人一人が、決然と
立ち上がって始まった、
痛快なる
対話の拡大劇である。

あの友の幸福を、
わが後輩の成長を――
すべて一つ一つ
深く祈念しながら、
足取り軽く
最前線へと飛び込む。
この「祈り即実行」の
繰り返しを、
弛まず貫いていくことだ。

人の心を打つのは、
話術の巧みさではない。
美辞麗句でもない。
“君よ立て!”との、
生命からほとばしる
必死の思いが、
友の心に働き掛けるのだ。
励ましとは、
炎の一念がもたらす魂の
触発なのである。

一人一人が
現実に直面している
生活の悩みと格闘し、
生命の境涯を
変革していく、
その軌道の中にしか、
真の
社会変革の道もないし、
立正安国もない。
この出発点にある
人間革命を開いていく
大道こそ、
一人への「励まし」だ。

励まされた一人が
立ち上がり、
目の前の一人に
励ましの襷を渡す。
その一人がまた次の一人に
励ましの襷を
つないでいく――。
この信心のリレーが、
一人一人の
人間革命の力走を
紡ぎ出していくのだ。