勇気・忍耐・団結で進め!
23年01月23日
VOD新番組に収録された池田先生の指針――勇気・忍耐・団結で進め!2023年1月23日
• 立正安国の道を貫く三代の師弟
• 御聖訓 たゆむ心があってはならない
池田先生のスピーチを収録した新番組「電光石火の行動で勝利へ前進!」が、SOKAチャンネルVOD(ビデオ・オン・デマンド)に追加された。内容は、2007年3月に行われた新時代第5回本部幹部会でのスピーチである。「青年・凱歌の年」のスタートを勢いよく切り、新たな広布の峰へ勇躍して進む友への指針として、その要旨を掲載する。※VOD番組の時間は10分、番組コード=AB16。VODが利用できる会館等や「SOKAチャンネル モバイルSTB」で視聴可能。モバイルSTBで視聴する際は、インターネットを通してダウンロードが必要です。「SOKAnet会員サポート」では、VODの同番組は視聴できません。

2007年3月に行われた新時代第5回本部幹部会でスピーチする池田先生(八王子市の東京牧口記念会館で)

きょうは、よく晴れた。
きょうの晴天は、完勝の5月3日への、希望の瑞相であると申し上げたい。
わが創価学会は、何の力で勝ってきたか。
「勇気」である。
そして「忍耐」である。「団結」である。この三つで学会は勝ってきた。これを忘れてはならない。
勇気。忍耐。そして互いが仲良く団結して、守り合っていくことだ。
日蓮大聖人は「異体同心」と仰せである。信心を根本とした団結こそ、御書に仰せのとおりの姿なのである。
今、学会は日本をはじめ全世界に、広宣流布の「創価の旗」を、にぎやかに振り始めている。
これほど発展するとは、だれも、わからなかった。
本当にすばらしく、尊いことだ。荘厳なことである。
創価学会は、皆さま方の正しき信心、大いなる勇気、そして誠実と努力によって、この時代に大勝利の歴史を刻むことができた。われらは、栄光の5月3日を目指して、威風も堂々と進みたい。
この佳き日を、勝利、勝利の万歳を皆で朗らかに叫んで迎えましょう!
ともあれ私は、皆さま方のご健康とご多幸を真剣に祈っている。自分だけの願いではない。皆のことを心から祈っていくのがリーダーだ。その決心を貫き通していかねばならない。
とくに、会合の会場を提供してくださっている方々を最大に大切にし、そのご恩に対して、厚く御礼を申し上げていただきたい。
その心がある限り、学会は発展する。

学会創立100周年の2030年へ、飛躍を誓う第12回本部幹部会。席上、2007年3月の新時代第5回本部幹部会での池田先生のスピーチが上映された(1月7日、巣鴨の東京戸田記念講堂で)

スピードで勝て
文永11年(1274年)の3月8日――。佐渡流罪中の日蓮大聖人のもとに、幕府からの赦免状が届いた。生きては帰れないと言われた、2年半に及ぶ佐渡流罪を、大聖人は厳然と勝ち越えて、鎌倉に戻られたのである。
赦免状が届いた後、大聖人は、3月13日には佐渡の一谷を出発され、26日には鎌倉に到着された。
そして4月8日には、幕府の権力者・平左衛門尉に対面され、峻厳に諫暁なされた。赦免状が届いてから、1カ月後のことだった。
大事なのは、行動である。スピードである。
大聖人は、電光石火で行動を起こされた。学会も、電光石火だから勝った。スピードがあったから勝った。
師匠である戸田先生の指導を、私は弟子として、そのとおりに実行した。
だからこそ先生は、「大作を見ろ。ここに真実の学会がある。私の精神がある」とまで言ってくださった。
大聖人は後に、平左衛門尉に諫暁した御心境を、こう記しておられる。
「国を助けたいために申すことを、これほどまでに怨まれるのであるから、佐渡流罪が許された時、佐渡の国からどのような山中・海辺にもまぎれて入るべきであったが、このことを今一度、平左衛門尉に言い聞かせて、蒙古が日本国に攻めてきた時、幸いにも生き残る衆生を助けようと鎌倉に上ったのである」(全1461・新1958、通解)
大聖人は、ただただ民衆の幸福のため、権力の魔性に、真っ向から立ち向かわれた。
この、御本仏の大精神を忘れてはならない。
これが、「正義の声」であり、「真実の勇気」であり、「正しい人生」である。私たちも、これで行こう!
私は、すべてを、この御聖訓の心のとおりにやってきた。
大聖人の歩まれた大道に、まっすぐに連なり、立正安国を進めているのが、創価の三代の師弟である。そして、誉れの皆さま方である。
平左衛門尉との対面を終えられた後、大聖人は、池上兄弟に仰せになられた。
「強盛に歯を食いしばって、たゆむ心があってはならない。たとえば、日蓮が平左衛門尉のところで、堂々と振る舞い、正義を言い切ったように、少しも恐れる心があってはならない」(全1084・新1475、通解)
この御文のままに生きぬくことが、大聖人に正しく直結する究極の信心であり、学会精神であると訴えたいのだ。

第12回本部幹部会で披露された音楽隊・創価ルネサンスバンガードの演奏と演技(1月7日、巣鴨の東京戸田記念講堂で)

真の勇者とは
ここで、東西の英知の言葉を贈りたい。
古代ギリシャの大詩人ホメロスは、傑作『イリアス』に綴っている。
「アカイアの勇士たち、そこで、敵が攻めてくるのを待っていてはいかん。ひとりひとり、相手をさだめて向かって行くんだ」(『完訳 イリアス』小野塚友吉訳、風濤社)
われらの言論戦も、その根本は折伏精神である。戦いは、受け身になっては、絶対、勝てない。最後まで攻めぬいたほうが勝ちである。
日蓮大聖人は「かしこへ・おしかけ・ここへ・おしよせ」(全502・新600)と記しておられる。
攻めて攻めぬけ!――大聖人の教えどおり、また戸田先生の指導どおり戦ったから、学会は勝った。これを忘れてはならない。
さらに、ホメロスの名作『イリアス』から。ある人物が勇者に向かって言う。
「おぬしは剛勇の武将、敵に向かっては一歩も退かず、怯んだ仲間を見れば、必ず声をかけて勇気づける。ぜひ、これからも逢う者には声をかけてやってもらいたい」(前掲『完訳 イリアス』)
青年部の諸君も、正義のためには、先頭に立って、「邪悪な敵」と戦いぬいていく人であってもらいたい。
そして、誠実に行動する同志には、どんなときも、「励ましの声」を贈り続ける、真実の勇者に育っていただきたいのである。

音楽隊・創価グロリア吹奏楽団と鼓笛隊・創価シャイニングスピリッツによる記念演奏も(1月7日、巣鴨の東京戸田記念講堂で)

なすべきこと
話題は変わるが、私が20代のころ、親しくお会いした作家に、長編小説『徳川家康』で有名な山岡荘八氏がいる。後に、山岡氏は、この縁を大切にされ、小説『高杉晋作』を「聖教新聞」に2年4カ月にわたり連載してくださったのである。(=『山岡荘八歴史文庫 高杉晋作』〈講談社〉に収められている。以下、同書から引用)
この小説のなかで、晋作は言う。
「元気を出せ!」「躓いたからといって落胆せぬこと。ただちに次の策を立てて進むばかりだ」
広宣流布の戦いにあっても、たとえ何があろうと、落胆する必要などない。動いた分だけ、祈った分だけ、福運は積まれているのである。
大事なのは次だ。前へ進むことだ――これを合言葉としていきたい。
また、幕末の思想家・佐久間象山と晋作の対話のなかで、象山が次のように言う場面がある。
「何もせぬものには何もできぬ」
これが結論である。
私たちは、広宣流布の勝利のために、きょうも「なすべきこと」を厳然となしていこう!
そのたゆみなき積み重ねによってのみ、「勝利」の扉は開かれるのであり、これほど尊い生き方はないのである。
こう強く申し上げて、私のスピーチを終わります。
ありがとう!

第12回本部幹部会の会場となった巣鴨の東京戸田記念講堂に掲げられた記念パネル