人間教育㊤ 23年07月12日

どの子も必ず伸びる
進学推進の夏が到来! 東西の創価学園や創価大学・短大でも、オープンキャンパスなどのイベントが行われます。今回の「希望の指針――池田先生の指導に学ぶ」は、「人間教育㊤」(全2回)。未来の宝への激励に駆ける友へ、珠玉の言葉を紹介します。

使命を果たせるように
「子供は未来からの使者である」という言葉を、なにかの本で読み、なるほどと感心したことがあるが、まことにそのとおりである。この使者が、より以上に人格を築き、自己の使命を果たせるように、十分な条件をととのえてやるのが、親の責任であり、社会の役目であるが、その使命というものに、干渉したり、それを抑圧する権利は、たとえ親といえども、与えられていない。

教育というものは、ここに視点をすえていけば、いっさいが生きていくのではないだろうか。
(『池田大作全集』第19巻、352ページ)
惜しんではならない!

人を育てるのは、楽なことではありません。ともすれば、大変な疲労をともなうこともある。

しかし、命を削るような労苦なくして、本当に人を育てることなど、できません。日蓮大聖人は、「命限り有り惜む可からず」(全955・新1283)と仰せです。

命には限りがある。惜しんではならない。だからこそ、何に命を使うかが重要なのです。

「人間を育てる」ことこそ、最高に尊いことではないだろうか。
(『21世紀への母と子を語る』〈2〉、209ページ)

人生の総仕上げの事業
教育は、人から人へ、人間性の真髄を生命深く育み、伝えゆく聖業です。

教育は、たゆまずに人間を創り、文化を創り、平和を創る力です。

教育は、人生の黄金の柱、社会の黄金の柱、未来の黄金の柱です。

学会は「創価教育学会」として、この教育から出発しました。いな、私たちは永遠に「人間教育」を起点とします。

初代・牧口常三郎先生も、教育者でした。

第二代・戸田城聖先生も、教育者でした。

そして、第三代の私も、教育こそ人生の総仕上げの事業と定めてきました。

(中略)

「無上宝珠」――『創価教育学体系』では、子どもたちの生命が、この最大の尊称で呼ばれております。

子どもたちの生命こそが、何ものにもかえ難い尊極の宝である。その生命に関わるがゆえに、教育こそが「人生最高至難の技術であり芸術である」と、厳粛に宣言されているのであります。
(『わが教育者に贈る』、15~17ページ)

「じゃんけんぽん!」――1983年9月22日、関西創価学園の開校満10年を祝う「交野 秋の夕べ」で、じゃんけん大会が催された(大阪・交野市で)。池田先生と香峯子夫人も、学園生と共に参加。先生自ら進行役となる一幕もあった。創立者との心温まるひとときは、皆の金の思い出になっている

学園や創大を志願してくれた若き友、また受験を勧め、励ましてくれた方々のことが、私と妻の心から離れることはない。

“皆、学園生、創大生”との思いで、大成長を願い、ご一家の繁栄勝利を祈り続けてきた。これが、私ども夫婦の偽らざる心である。
(「随筆 人間世紀の光」〈創価一貫教育の大城㊦〉)

民衆貢献のために学ぶ
学問や学歴は、本来、立身出世のための道具ではない。

人びとの幸福に寄与するためであり、むしろ、大学で学ぶのは、大学に行けなかった人たちに奉仕し、貢献するためであるといってもよい。

ましてや、創価大学は多くの民衆の真心によって実現した大学である。

それだけに、創大生には、その学問の目的を、断じて忘れないでほしかったのである。
(小説『新・人間革命』第15巻「創価大学」の章、122ページ)

遠大な未来を見つめて
いよいよ創価教育の同窓生の時代に入ったのである。また同窓生の多くが、わが子を学園に、創大にと進学させてくださっている。美しい母校愛である。

かつて牧口先生は、痛烈に教育改革を論じ、そして叫ばれた。

「百年の大計を立てるべき教育事業を、人気取りに汲々としている政治家は、せいぜい次の総選挙までという近視眼鏡を掛けて、顧みようともしない」

私たちは、遠大な未来を見つめ、壮大なる世界の視野に立って人間教育を推進してまいりたい。
(『池田大作全集』第92巻、433ページ)
人間として栄光輝かせ

師子から育った子は、全部、師子です。この創価学園から育った人は、皆、栄光輝く使命を担った存在です。

人生の栄光とは、どんな立場であれ、わが使命に生き抜くなかにある。根本的には、社会的な地位や役職が高いとか低いとか、富貴であるかないかなどは、問題ではない。人間として、どう輝くかです。
(小説『新・人間革命』第12巻「栄光」の章、385ページ)

皆さま方の姿こそが光
人のため、地域のため、社会のため、国家のため、世界のため、未来のために、祈り、歩き、人と会い、人と語っていく。それは、何倍も忙しく、また何倍も苦労が多い一日また一日である。しかし、皆さま方のこの神々しい姿こそが、そのまま、子どもたちへの何よりの「人間教育」ともなっているのである。「時代の闇」を照らす「希望の光」が、ここにある。
(『池田大作全集』第67巻、201ページ)
“ここにロマンがある”

私は、学園生や創大生、また学園・創大を受験してくれたメンバーをはじめ、若き友を一人また一人と見守り、その成長と勝利を祈り抜いてきました。ゆえに、大確信をもって言い切れることがあります。

それは、「どの子も必ず伸びる」「人間はみな成長できる」「生命はもっともっと光り輝かせることができる」ということです。そして、ここにこそ人間教育の希望があり、ロマンがあると、私は信じています。
(『わが教育者に贈る』、39ページ)